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コンプライアンス特報

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小糸工業の旅客機座席データ改竄で国交省が業務改善勧告

 旅客機の座席メーカーの小糸工業が、座席の耐火、衝撃試験の記録を捏造、改竄するなどの不正を繰り返して納品していたとして、国交省は8日、同社に業務改善勧告を出し、基準に適合したことが確認できた製品以外、新たな出荷を当面停止するよう指示した。同社製品は現在134種類あり、世界32社の約1000機で約15万席納入されているが、全ての生産過程に何らかの不正があるという。日本航空184機、全日本空輸141機に使用され、アメリカ、中国、イギリスなどにも納品し、世界シェアは約4%。国交省は、各社に納入した座席についてはすぐに運行を止める安全上の問題はないと考えるが、航空法の安全基準を満たしているかの再検査を同社に指示した。補修期間が長引けば運行に影響が出る恐れもあるという。
 主な不正は、強度や耐火性などの安全性の検査データの捏造や改竄、部品の製造過程での書類の改竄、国に届け出をしないまま実施していた設計変更、の3種類で、計13項目に及ぶ。胴体着陸などを想定して座席に衝撃を与える「動荷重試験」では、「16G(重力加速度)」の衝撃を加える必要があったが、16Gに満たなかったため、立ち会いの国交省職員に、用意していた「合格データ」をコンピューター画面上で示していた。今回の不正は、2009年6月と7月に国交省が「検査結果が捏造されている」という内部告発を受け、立ち入り検査に入ったことで明らかになった。しかし、同社が調査への協力に積極的でなかったため、不正の概要を把握し公表するまでに時間がかかった。同社を巡っては2009年1月にも、日航機9機に取り付けた座席に関し、別材料で作った部品で耐火性検査を合格させ、合格していない部品を納入する不正が内部通報によって発覚し、国交省が厳重注意している。今回の問題で同社の掛川隆社長らが記者会見を開き、「組織的な不正だった。当社の隠蔽体質というものがあった」と謝罪した。また、「世界的な航空市場の伸びで、2003年ごろに受注が1.3倍ほどに増え、納期が逼迫していた」と不正の背景を説明した。